ユーモア村のジョーク物語:第1話「上下関係」

2016/11/04

ここはパロディー国にある、小さな村。その名はユーモア村。

そのユーモア村に住む、ロジャス家のお話。

*****

今日はユーモア村に古くから伝わる春の祭典の日。

この日は夕食後に、家族みんなでプチケーキを食べながら、神に感謝をささげるのが習わしだ。

ロジャス家の家長であるロジャスは、仕事帰りにケーキ屋さんに寄って、妻と子ども4人分のプチケーキを注文すると、

「今日はめでたい日だ。1つオマケしておくよ」

と、店員がプチケーキをサービスしてくれた。

(今日はツイてるな。妻のルミエルも喜んでくれるだろう)

そう思ったロジャスは、ウキウキと家に戻った。

夕食を済ませ風呂から上がると、子ども達は《ケーキはまだか!》という感じでテーブルにへばり付いているのが見えた。

妻のルミエルは、そんな光景を微笑ましく見ながらプチケーキをセッティングし、《ほら、あなたも早くテーブルに座って》と言うように夫であるロジャスにウィンクをした。

家族みんながテーブルに揃うと、ロジャスが、

「さぁ、神様に感謝の祈りを!」

と言うと、家族みんな胸に手を当て、神に感謝の祈りをささげた。

そのあとは昨年同様、子ども達4人で種類の違うプチケーキの取り合いが始まり、ワイワイガヤガヤとプチケーキを食べ終えた。

が、しかしである。オマケでもらったプチケーキが1つ余っている。

家族全員が大好きなマロンプチケーキだ。子ども達の目がランランとしてきた。

ロジャスは、

(去年はジャンケンで決めたけど、最近イタズラが過ぎるから、お灸をチョイと据えてやろうかな)

と思い、1つ残ったマロンプチケーキを手にして、ニヤつきながら子ども達を見渡した。

エサを欲しがる仔犬のような子ども達を見て、更にニヤけたロジャスは、イジ悪そうに、

「さぁ、誰がこのプチマロンケーキを食べれるのかなぁ~?」

と言い、子ども達が目をかっぴろげて見合っている中、ロジャスは続けた。

「さぁて、お母さんの言うことをチャンと守っているのは誰かなぁ~?」

そう言うと、子ども達の表情が少し曇ったが、ロジャスは続けた。

「さぁて、お母さんのお手伝いをすすんでやっているのは誰かなぁ~?」

更に子ども達の表情が曇ったが、お灸を据える意味もあったのでロジャスはニヤけながら続けた。

「さぁて、お母さんが怒ったときに、すぐ素直に謝って反省して…」

と言ってる最中に長男のカルキンが、少々ふてくされながら割って入り、こう言った。

「もういいよお父さん、もう十分わかったから、お父さんが食べなよ…」


 

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