ユーモア村のジョーク物語:第15話「パロ神様の采配」

2016/11/04

パロディー国の祭祀である、2人のパローナが天に召された。

どうやら100年保証のロープが切れ、運悪くこの2人が谷底に落ちて死んだらしい。

1人は教師をやりながら、パローナとして一所懸命に務めた中年の男性。

もう1人は、スクールバスの運転手をやりながら、パローナをやっている中年の男性だった。

2人は天の門の扉を開けて中に入り、パロ神様が待っている部屋へと向かった。

「こんにちはパロ神様、死んでしまいましたので裁きを受けにやってまいりました」

「おお、2人とも知っておるぞ。もっと近くに」

「はい、失礼します」

2人はパロ神様の前にひざまづき、天国行きか地獄行きかの裁きを待った。

パロ神様は目を閉じて、まずは教師の行いを調べてみた。

「ふむふむ見えるぞ…、教師のお前は犯罪歴は無いし無遅刻無欠勤、学校の授業も真面目にこなし、パローナとしての説教も一所懸命にやっておるようじゃのぉ」

「はいッ、ありがとうございます!」

教師の男は、これで天国行きは決定したと確信し、ホッとして表情を緩めた。

次にパロ神様は、スクールバスの運転手の行いを調べた。

「ふむふむ見えるぞ…というか、なんじゃお前は! 酒を飲んでスクールバスを運転しておるではないか! しかも30回以上も酔っ払い運転で事故をやっておる…教会で行う説教のときも酒を飲んで暴れておるではないか…呆れた男じゃのぉ…」

「へ、へい…すんません…」

運転手は、うしろ頭を搔きながら気まずそうにヘラヘラとしていた。

― そしてパロ神様の裁きが始まった ―

「ムホンッ! お主らは一般人ではなくパローナじゃ! つまりパローナとして、どれだけ人々に信仰をさせたのか?という結果だけを見ての裁きになるのじゃが、それでよいかの?」

「はい!」

「へい…」

「では裁きをいたす。よく聞くがよい」

「はい!」

「へい…」

「教師のお前は地獄。運転手のお前は天国じゃ! よいな?」

「えッ!?」

2人が同時に声を上げた。

そして焦った教師がパロ神様に食いついた。

「チョ、チョット待ってくださいパロ神様!どうして私が地獄行きなんですか!?地獄行きは私じゃなくて運転手の男の方でしょ!私は何も悪いことはしてませんよ!どうしてですか?」

「じゃからパローナとしての結果の裁きなんじゃよ」

「私がパローナとして一所懸命にやってたって、パロ神様がおっしゃったんじゃないですか! チャンとした理由を教えてください!何かの間違いです!!!」

そうやって食い下がる教師にパロ神様は、こう答えた。

「理由はじゃな、教師のお前が授業したり説教するとき、皆は寝ておった。じゃが、運転手が説教したり運転するときは、皆が祈っておったのじゃよ」


 

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