ユーモア村のジョーク物語:第16話「動物には愛を!」

2016/11/09

- ある休日の話 -

夕方、デパートに買い物に行っていたルミエルとロジャズは、大きな荷物を抱えて帰宅した。

「ごめん、ごめん、今すぐに夕飯の支度をするから待ってってね」

おなかを空かせている子ども達にそう言ったルミエルはゴキゲンのようだ。

夕飯の支度も鼻歌交じりにやっていた。

ルミエルがゴキゲンなためか、いつもより豪華な夕飯だった。

そして、お風呂を済ませ、家族全員が楽しみにしているテレビ「となりのアリエッティー」を見た。

休日は、夜に放送される「となりのアリエッティー」をみんなで見て過ごすのだが、その放送が終わったとたん、ルミエルはサッサと2階へと駆け上がって行ってしまった。

いつもなら、アリエッティーの飼っている豚が、最終的に飛ぶのか?飛ばないのか?をワイワイガヤガヤと話すのにだ。

不思議に思ったクラリスは、その会話もそこそこに、ひとり2階へと上がっていくと、鼻歌を歌いながら荷物を整理しているルミエルがいた。

「何やってんの?お母さん」

「あらクラリス、チョット見て!」

そう言ったルミエルは、毛皮のコートを羽織り、

「どう?似合うかしら?」

と、モデルターンをしてみせた。

「・・・」

呆気にとられているクラリスをよそに、ルミエルは、

「ほら、チャンと見てよクラリス、この毛皮いいでしょ?」

っとまぁゴキゲンだ。

「どうしたのよソレ?今日デパートで買ったの?」

「そうよ~、高かったのよぉ~♪ おねだりしちゃった、うふッ♡」

「あのねぇ、お母さん…」

呆れながら返答するクラリスのことなんか眼中にないルミエルは話を続ける。

「この毛皮、前々から欲しかったのよ。カマイタチの毛皮なのよ♪ ホントにホントにすっごく高かったんだから♪」

「あのねぇ、お母さん」

「お父さんにおねだりするの大変だったのよ~♪」

「あのねぇ、お母さん」

「なによクラリス?何か文句でもあるの?」

あまりにも反応が悪いクラリスに、少しムッとしたルミエルは口を尖らせた。

「クラリス?言いたいことがあるのならチャンと言いなさい」

「・・・」

「ほらッ!」

「あのねぇ、そうやって浮かれて喜んでるお母さんの陰で、可哀想な動物が悲鳴を挙げて泣いているのよ?わかってる?」

クラリスがそう言うと、ルミエルの顔つきが変わった。

両手を腰に据え、眉間にシワを寄せて目が吊り上がっていく…

母親が子どもを叱るときのポーズだ。

「えッ!?な、なに?お母さん、私なにかイケないこと言った???」

「ク~ラ~リ~ス~ッ!」

そしてルミエルは、説教モードでこう言い放った。

「いくらなんでも、お父さんのことを動物呼ばわりするもんじゃありませんッ!!!」


 

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はじめまして不動たかしです。 私の生まれは九州。育ちも九州。 家系を遡っても、九 ...

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