ユーモア村のジョーク物語:第19話「オナラの匂いがしないのですが…」

ここパロディー国には3つほど病院があり、住民は皆かかりつけの病院がある。

ある日、ロジャス家の隣に住んでいるブレッド夫人が、なにやら深刻な顔をして、まだ一度も行ったことがない隣村であるブラック村のヤーブレ病院へと向かった。

そして受付を済ませると、ヤーブレ先生が待つ診察室に呼ばれて、先生の正面に座った。

「今日はどうされました?」

「えっと、その~・・・・」

ヤーブレ先生の問いかけに、ブレッド夫人は、まるで思春期に突入したばかりの乙女のようにモジモジと恥ずかしがっている。

「わざわざ隣村からお越しになってますが、何かありましたか? それとも今流行りのセカンドオピニオンですか?」

「い、いいえ違います・・・」

「ではいったいどうしたんですか?」

「え~っと、その~・・・」

恥ずかしがって一向に進まない診察に、ヤーブレ先生が、

「どんな恥ずかしいことでも大丈夫ですよ。私は医者ですよ!」

と、ブレッド夫人をリラックスさせるように語りかけた。

「そ、そうですよね先生・・・えっとですね・・・」

「はい、なんなりと」

「に、に、匂わないんです」

「匂わない? 何がですか?」

「は、はい、その、オ、オナラがです・・・」

「オナラが匂わないですって!?」

「は、はい・・・匂いが酷ければ大きな病気のサインだっていうのは知ってるんですけど、まったく匂いのしないオナラっていうのも何か心配で…」

「そ、そうですよね~、そりゃ心配ですねぇ~」

「えっ! やっぱり私、何か大きな病気でも・・・」

「いえいえ、私も初めてのケースなもので、少しびっくりしただけですよ。とりあえず診察してみましょう」

「は、はい」

「では奥さん、早速ですがオナラを出していただけますか?」

「えっ・・・今、ここでですか?」

「そうですよ。そうしないと診察できませんよ」

「あ・・・はい・・・」

そう返事をすると、ブレッド夫人は顔を真っ赤にしながら後ろを向き、ヤーブレ先生の顔にお尻を近づけて、プス~~っと屁をこいた。

「んっ??? こ、これは!」

「せ、先生...やっぱり私、何か大きな病気が・・・」

「いえ、そういうわけではありませんが、とにかく急いだほうが良い病気です。今から手術しましょう」

「い、今からですか?」

「そうですよ。今から手術です」

「え…でも…いったいどんな手術をするんですか?」

「穴の中に麻酔の注射器を突っ込んで麻酔した後は、チョチョイのチョイで終わりますよ」

「あ、あ、あ、穴に! つ、つ、つ、突っ込む!?」

「そうですけど、何か?」

「い、いえ、その~・・・」

「というわけですから、今から用意をしますので少し待っててください」

ヤーブレ先生はそう言うと、看護婦に手術の用意をするように指示を出し、自分も準備のために隣の手術室へと行ってしまった。

ひとり残されたブレッド夫人は、

(私も用意しないといけないわよね?・・・)

と思い、スカートとパンツを脱ぎ、下半身まる出しの状態で、手術のお呼びがかかるのを診察室で待った。

- 数分後 ―

「ブレッドさ~ん、手術室へどうぞ~!」

と、隣の手術室から声が聞こえたので、ブレッド夫人は下半身スッポンポンのまま手術室の戸を開けた。

手術室で待っていたヤーブレ先生と看護婦が、目を見開いた。

「お、奥さん・・・な、何をやってるんですか?」

「あっ、はい、私も準備を…と思いまして・・・」

「じゅ、準備・・・ですか?」

「は、はい、何か?」

「ユーモア村では、手術の時は皆そうなのですか?」

「???…何がでしょうか先生???」

「い、いえ、ここブラック村では、そういったことはないので・・・」

「あの~先生、何を言ってるのかはわかりませんが、恥ずかしいので早く手術をやって頂けないでしょうか?」

「あ、ああ、そ、そうですね。早速やりましょう。ではここに寝てください」

「はい」

そしてブレッド夫人は手術台の上に、うつ伏せになって寝た。

「い、いや奥さん、うつ伏せじゃなくて、仰向けになってください」

「あ、仰向け!?・・・そんな恥ずかしい体位で手術するんですか?」

「・・・・」

やることなすこと意味不明なブレッド夫人に嫌気がさしたヤーブレ先生は、ブレッド夫人の言動は一切無視することにし、粛々と手術をすることに決めた。

「早く仰向けになってください」

「は、はい」

観念したブレッド夫人は仰向けになり、あまりの恥ずかしさに、顔から噴き出す火を両手で押さえながら、ゆっくりと股を広げた。

そして粛々と手術を行う決意をしたヤーブレ先生が、手術前の挨拶をはじめた。

「これよりブレッド夫人の、鼻の手術を行います。奥さん、手をどけて下さい」


 

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不動たかしの紹介

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不動たかし自己紹介

はじめまして不動たかしです。 私の生まれは九州。育ちも九州。 家系を遡っても、九 ...

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さて、不動たかしの自己紹介に続き、私の自書である「イノチノツカイカタ」の紹介です ...